アプリの収益化において、アプリ内広告は最も効果的な方法と言えるでしょう。他の収益化戦略と組み合わせたハイブリッドアプローチ(フリーミアムと広告、サブスクリプションと広告、または有料ダウンロードと広告のような組み合わせ)の採用により、アプリ内広告は世界中のアプリの38%以上で使用されています。
一般的にアプリ内広告とは、ウェブサイトやその他のプラットフォームではなく、モバイルアプリ自体に表示されるあらゆる形式の広告のことを言います。スマートフォンのユーザー数が2016年から倍増し、2021年には63億7800万人に到達し、現在人々が毎日平均3時間43分をスマートフォンに費やしていることを踏まえると、開拓できるリーチと潜在顧客の基盤はほぼ無限大に存在していると言えます。しかし、モバイルアプリ/サービスから収益を得たい人にとって、アプリ内広告による収益化は、答えが「はい」と「いいえ」だけに分かれるようなシンプルなものではありません。アプリの収益化を成功させるには、アプリに最適な広告の種類、結果の解釈の仕方など、様々な要因を検討する必要があります。
まずは、アプリ内広告の戦略の詳細について掘り下げる前に、システムの詳しい仕組みを見ていきましょう。
アプリ内広告は、広告主(商品またはサービスを宣伝したい人)とパブリッシャー(アプリおよびオンスクリーン・インベントリを所有している人)が協力するという原則に基づいて機能します。広告主は、アプリ内に表示される広告がクリックされるたび、支払いを行います。
これら2つのグループをまとめるために、広告ネットワークまたはプラットフォームが仲介者としての役割を担います。リアルタイム入札システムを通じて、広告主はアプリ内に表示させる広告に料金を支払い、開発者はアプリ内に広告主が希望する広告を表示するための画面スペースを提供することで料金を受け取ります。そして、Pangleのような広告ネットワークは、全体のプロセスを容易にし、広告主とパブリッシャーの双方に対して、最大限に利益がでるような広告を、様々な広告フォーマットの中から提供することができます。
広告主の場合、成功の基準はブランド認知、コンバージョン、ROIなどの目標から測定され、パブリッシャーの場合、広告収益の獲得と、成長を促す流動的なユーザー体験ができるアプリ提供とのバランスを見つけることで成功が測定されます