ホリデーシーズンは、一般的に売上が伸びる重要な時期とされています。近年ゲーム業界では、休日や祝祭日に合わせてマーケティング活動を行うことがトレンドとなっており、すべてのマーケティング担当者にとってクリスマスや大晦日は絶対に外せないタイミングです。
それ以外に、国や地域によってどのような固有の祝祭日があり、売上アップが見込める時期はいつなのでしょうか。
本記事では、第一弾として「韓国」の祝祭日事情についてご紹介します。
第二弾「東南アジア編」はこちら>
世界最大のゲーム市場であるアジアは、2020年には843億米ドルの収益を生み出し、プレイヤー人口は15億人を数えます。(出典: Statista.com)
しかし、アジア市場に進出するのは決して簡単なことではありません。アジアの国々はそれぞれ独自の文化があり、祝祭日も異なります。これらの国々を一括りにして画一的にマーケティングプランを施行することは、セールスチャンスの多くを逃すことになりかねません。
それでは、アプリの収益化に最適な時期はいつでしょうか。国や地域に適した広告戦略とはどのようなものでしょうか。
ここからは、韓国の祝祭日事情について詳しくご説明します。
韓国では、固有の大きな行事はいつ行われるのでしょうか。他国のマーケティング手法と収益化戦略が通用するのでしょうか。
韓国は、MMORPG市場の規模が大きいことで有名です。シーズンごとに変わるゲーム内イベントは多額の収益につながり、特にホリデーシーズンに大幅増となります。モバイルゲーム市場は近年急激に拡大しており、2017年にはパソコンとコンソールの両方を追い抜きました。(出典:Privacy Shield Frameworks)2019年には、ゲーム産業において7兆7千億ウォン、つまり約68億USドルの収益を実現しています。(出典:Statista)
MMORPGのゲーム内イベントは現実世界の祝祭日と連動しています。通常は、祝祭日の内容を反映させた期間限定クエストが開催され、遠く離れた友達や、コミュニティの仲間たちと共に、伝統的な行事を祝うのです。
このようなイベントが重要となる理由として、韓国のモバイルゲームではLiveOpsを通じて多額の収益を獲得できること、ARPU(ユーザーあたりの平均売上額)が大幅に増加していることがあげられます。
2020年、ゲーム内イベントは韓国で最大の収益を出し、前年比で26%増となりました。
クリスマスと正月には数多くのゲーム内イベントが集中的に行われます。期間限定のイベントやセールを逃したくないプレイヤーよって、非常に高い収益がもたらされます。韓国の旧正月は毎年異なりますが、通常1月末から2月末の期間の3日間が休みとなります。この時期も、祝日関連のゲーム内イベントを盛り上げる絶好の機会です。
韓国の大学生には毎年約4か月の休暇があり、夏休みは6月半ばから8月末、冬休みは12月末から2月末です。この時期に好きなアプリでゲームを再開する学生たちが増加するため、広告に予算をつぎ込めば収益増につながります。つまり、長期休暇と秋夕(チュソク)の期間以外、学生たちは勉学に励んでいるということです。
韓国の収穫祭として知られるチュソクは、9月半ばに始まり約3日間行われます。韓国でもっとも大切にされているお祭りで、学生でなければ、1年でもっとも長い休みになります。多くの人が帰省しますが、スマホで旧友に連絡を取ったり、気晴らしをしたりする人も多い時期です。この期間は、オンラインゲームでもチュソク特集のイベントが開催されます。多くの企業が謝恩特価セールを行い、ユーザーも財布の紐が緩む時期となります。(出典:Naver)
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